何故あなたのカラダは硬さを解消できないのか?

『ストレッチをすることがカラダにいいことは分かっている』
『生まれつきカラダが硬いから』
『痛いからしたくない』
ストレッチに関してそんなネガティブなことを言ったことはありませんか?
健康のためにやるはずのストレッチを考えすぎてかえって不健康になっていては意味がありません
本当はどれくらいの頻度でやったらいいのか?
正しいストレッチのやり方がわかっていないだけかもしれません
今回はそんなストレッチについての疑問を解消していく記事を書きました
・ストレッチについてわかる
・カラダの硬さを解消する仕組みがわかる
・柔らかくなる仕組みがわかる
以上の事を解説していきたいと思いますので最後までお付き合いください
目次
何故硬さを解消できないのか?
・やり方が間違っている

なんとなくやっている人の多くは、フォームや意識するところが間違っています
例えば、骨盤から上体を前傾させるべきところを、骨盤が後傾したまま前屈したり
一定時間キープすべき姿勢を保持せずどんどん次のストレッチに入っていったりなど
やり方が間違っていたせいで伸ばせていない人は大勢います
・頻度が少ない

お腹が出た人が2~3日筋トレをしても腹筋が割れないのと同じで、ストレッチを何回かしただけでは柔軟性は身につきません
しかし、人間の体は一定の原則によってできているので誰でも柔軟性は高まります
そしてストレッチの頻度を上げることでより柔軟性が高くなります
『一ヵ月に一回全身をじっくり伸ばすより、毎日こまめにちょこちょこ伸ばした方が効果は大きいといえます』
・筋肉の形を無視している

長時間一方方向にじっくり伸ばし続けてもあまり伸びない筋肉はたくさんあります
なぜなら、筋肉の形や付き方は立体的で、同じ筋肉でも伸びたり伸びなかったりと差があるからです
なので、伸ばしたり、捻じったり、するなど立体的な伸ばし方が必要になってきます
・コツがわからない

太くて強靭なお尻や太ももの筋肉を、脚より細い腕で引っ張っても全然伸びません
こんな時に役に立つのがストレッチのコツです
体重を利用する等少しのコツを知っているだけでストレッチの効果は何倍にもなります

筋肉が硬くなる仕組み~何故あなたのカラダは硬くなったのか?

『もう年だからカラダが硬い』
そう思っている人はたくさんいると思います
年を取ってしまったからいろんな事ができなくなってくるのは仕方ない・・・という声をよく聴きますがこれは少し間違っています
年を取っただけでカラダが硬くなるなら、すべての高齢者の体は硬くなっていないとつじつまが合いません
しかし、カラダの柔らかい高齢者の方はたくさんいます
我々もカラダ全てが硬いわけではなく、柔らかい部分もあります
キツイことをここで言います^^
カラダが硬いのは運動量の低下にあります
普段の仕事の忙しさを理由に、走る、跳ぶ、投げる、といった大きな動作をともなう運動が減って生活に必要な最低限の動きだけで日々を過ごしてしまいます
そうなると、体力も落ちて休みの日もテレビを見ながらゴロゴロするといった典型的なおっさん(おばさん)パターンになってしまいます
色々な動きをすることで血流が良くなり柔軟性を保っていた筋肉は日に日に衰えて、毛細血管が減り血液が届かないため硬く縮む一方になってしまいます
逆の使いすぎによるカラダの硬直も原因の一つです
筋肉は縮むことで力を発揮するため、普段の生活でも収縮します
長時間同じ姿勢でデスクワークやテレビを見たりすることを繰り返すと、姿勢をキープする筋肉に負担が集中して筋肉が硬くなっていきます
使わなくてもダメ、長時間使い続けてもダメ
カラダをこまめに伸ばしていく事は、運動不足でも柔軟性を持った体をキープするコツです
ストレッチで体が柔らかくなる仕組み

ストレッチはイメージ通り『伸ばす』動きが特徴的です
よくやる前屈をすると、脚の裏側が伸びます
この時何が伸ばされているのか?という問いに大体の人は
『そりゃ筋肉に決まってるでしょ!!』
と答えるでしょう
間違ってはいませんが、補足すると『筋肉とそれに付随する軟部組織』です
ストレッチで、筋肉とその周囲にある腱、筋膜、靭帯、関節包などの結合組織を伸ばす動きを続けると、それまで限界を超えて関節の可動域が広がって柔軟性が上がるのです
詳しい内容は今回は割愛します^^;
ちなみに、運動やお風呂の後にカラダが柔らかくなるのは血流が良くなって筋膜の柔軟性が一時的に高まるからです^^
カラダの硬い人あるある

①自分のカラダは生まれつき硬いと言い訳する問題
カラダの硬いのは生まれつきだからストレッチをやっても意味がない
そんなことを言って諦めてしまう人が結構います
確かに生まれつきの骨の形や関節の構造といった遺伝的なことで動かせる範囲が狭い人はいます
しかし、柔軟性の要因は様々で、運動の種類や怪我の有無、生活習慣などによっても変わっていきます
ストレッチを習慣化した人は確実に柔軟性が上がっていきます
逆に生まれつき柔軟な体を持っていても、積極的にカラダを動かさない人は硬くなる傾向にあります
赤ちゃんの体を思い出してください
あなたも赤ちゃんの頃はあったはずです
そう考えると、そもそも生まれつき硬いなんてないはずです^^
②気持ちよく伸ばせない問題
ストレッチをド根性で痛いのに我慢してガンガン伸ばす人がいます
伸ばして気持ちいいのがストレッチで、もし気持ちよく伸ばせていないのならばそれはやり方が間違っているのかもしれません
よくあるのが、見よう見まねでして本当に伸ばしたい筋肉を伸ばせていない事です
筋肉の形状や付き方によって、伸ばす方向を変えたり周囲の筋肉の抵抗を緩和りたりといった、気持ちよく伸ばすための工夫と知識が必要となります
そうでないと、なかなかターゲットとなる筋肉の柔軟性の伸びしろを生かしきれません
③痛くてストレッチどころじゃない問題
怪我をした、もしくは医者から絶対安静を命じられているという人はここの記事はとばしていいです
しかしそうでないという人は少しお待ちを
肩、腰、膝などに痛みを抱えていると、ストレッチのような簡単な動きでもやりたくなくなってしまいます
しかし、そんな人でも全身が痛いわけではないので動かせるところだけでも積極的に動かさないといけません
私たちのカラダは毛細血管が張り巡らされていて、年中無休で酸素や糖質や脂質などが全身に運ばれています
しかし、筋肉が緊張していると周囲の毛細血管を圧迫してひどい場合は損傷してしまいます
そうなると血流は悪化して栄養素と酸素を運べなくなって老廃物が蓄積します
この時に放出されるヒスタミンやブラジキニンといった痛みを感じさせる物質が分泌されると『コリや疲労、痛みや不快感』を生じさせるのです
筋肉が緊張して硬くなり、痛みがあるまま伸ばすと不安と恐怖でひるみます
しかし筋肉は動かさないと衰えて硬くなるばかりか、収縮したままさらに過緊張が進んで血行不良が解消されません
これを解消するために、ストレッチをはじめとして、マッサージや鍼灸や入浴などがあります
ストレッチや運動をするときは医師に相談しながら無理のない姿勢でできることから小さく始めることが大切です^^
④ストレッチなんかする時間がない問題
ストレッチの話をすると大体出てくるのが『何回やったらいいの?』という質問です
筋トレなどと違って筋肉にダメージを与えるのが目的ではないので、毎日やっても問題ありません
掃除と同じで毎日少しずつやった方が良い状態をキープできます
忙しくて時間が取れないという人は、自分の生活に取り入れやすいものを見つけましょう
エレベーターを待っている間に、お風呂で温もっている時に少し伸ばす、テレビを見ている時に伸ばしながら見るなどできる時間は結構あったりします
時間がないと言い訳してないで行動あるのみです
⑤頑張ってやってるけど全然柔らかくならない問題
高齢者や根性論者に多いのですが、痛いほど効果があると思っている人がいます
そういったときもありますしその考えは個人的には嫌いじゃないです^^
しかし、痛かったり息が止まったり涙が出るほど辛かったりすると力が入ってしまって伸びないどころか、筋肉や関節を痛めてしまう事があります
前屈のストレッチで『あと少しで床に指が付きそう』な時反動をつけてやる人がいます
確かに一瞬伸びますが、筋肉には瞬間的に伸ばされると反射的に縮もうとして緊張して硬くなる性質があります
これが『伸張反射』です
筋肉は力づくで急激に伸ばすと筋肉が切れてしまわないように縮む信号が出て伸ばそうとしても伸びません
そうなると柔軟性の向上、維持にはつながらずわざわざストレッチする意味がなくなってしまいます
柔軟性アップ、健康のためにストレッチをするならば『静かに、ゆっくり、気持ちよく』俗にいうイタ気持ちいいくらいでやるのが最適です^^
まとめ
硬さを解消できないのは
ストレッチの頻度が少ない、やり方が悪い、コツがわからないことが多い
カラダの硬い人は痛いながらも動かさないからどんどんカラダが硬くなっていまた痛みが出てしまう
怪我をしている所や医者に止められていない部分は空いた時間を見つけこまめに動かしていく事が快適な体、柔軟な体を手に入れる近道
痛いほど伸ばせば効くわけではなく、逆に筋肉を傷めてしまうのでイタ気持ちいくらいでゆっくり伸ばしましょう
これらを解消して効果的に柔軟な体を手に入れましょう
今日言いたいことはそれくらい


筆者のプロフィール

筆者は国家資格である柔道整復師として身体の不調や痛みの原因を根本治癒させるために今まで数千人の患者さんの治療を行なってきました。そんな中、筋肉やトレーニングだけでなく、栄養や生活習慣の面からも改善しないと根本治癒できないと考え研究を行っています。「運動・休養・栄養」の3つの柱で患者さんの生活の質の向上を考え治療活動中です。海原雄山・北大路魯山人と並ぶ自他ともに認める美食家。好きな言葉は問答無用!
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