「腰痛治療」こんな時どうしたらいいか?
腰が痛くなったらどうするのか?
この対処方法はだいたい決まっています
何も特別な訓練を積んでいなくても「こうなったら何をしたらいいのか?」というのは素人でも判断は容易いものとなります
今回はそんな腰痛の痛みに対して「こうなったらどうしたらいいのか?」ということをざっくりと解説していきたいと思います
今回はかなりマニアックで治療家向けの内容になってるので一般の方はまとめだけでもいいかもね・・・^^;
それじゃ最後までゆっくりしていってね^^
目次
腰が痛くなってから2〜3日安静にしてみる
急な運動や変な姿勢などで腰の周りの筋肉が疲労して起こる腰痛は、運動が不足している場合が多い
そんな人は自分でなんとかできるので安心しましょう
急にめっちゃ痛くなるぎっくり腰もほとんど病院に行っても「骨には異常ありません」といったテンプレの回答をもらって湿布と痛み止めの飲み薬をもらって帰る羽目になるので・・・
急性期といわれる最初の2〜3日の間安静にして痛みが和らぐようならば安心してもいいでしょう
痛みが引いてきたら
我慢してたら動けるような痛みになってきたら積極的にカラダを動かすことで回復を早めてくれます(最低限の固定をしたほうがいい場合もある)
痛みが和らいできたら散歩や体操によって筋力の低下を防ぎましょう
そうこうしているうちに腰の痛みも引いてくるのでその後は、適度な運動を続け再発を予防することが吉となります
痛みが引かないなら
2〜3日経っても痛みが引かない・・・
なんならどんどん痛みがひどくなっている・・・
そんな場合はどうしたらいいのか?
そんな時は「脊柱管狭窄症」などの骨や神経が原因で起こる痛みかもしれない
とくに以下の症状があるとやばい
- 足にしびれがあり長距離を歩けない
- しびれがひどく排泄しにくい
- 発熱や腹痛あり
- 痛いところが麻痺している
そんな場合は危険信号が出ているのでさっさと病院に行きましょう
また、こけたりして背中や腰をぶつけた後に痛くなった場合は、骨粗鬆症による骨折の可能性があったりします
腹痛や発熱があったり、安静にしているのに痛みが出る場合は内臓の病気の疑いがあります
(実際筆者も腰が痛いといってきた患者さんが腎臓の炎症だったり、脊柱の癌だったりしたのを見たことがある)
病院で検査しに行こう
症状が腰痛だけなら受診する病院は「骨」「関節」「筋肉」「神経」「靭帯」などに関する整形外科を受診することになります
整形外科で診察や検査を受けた結果、他の診療科での治療が必要な病気が原因だとしたら、病院の先生が適切な診療科と連携した治療が行われます(多分・・・)
遠くの総合病院にいきなりいくのではなく、近くの診療所や専門病院を受診するといいでしょう
おすすめの病院の先生の年代は個人的感想では若すぎてもダメ、年寄りすぎてもダメ、ちょうどいいくらいがちょうどいいです(40代くらい)
さらに詳細な検査が必要な場合
内臓の病気の疑いがある場合は、超音波(エコー)検査、腫瘍マーカー、病理検査なども行います
ここではざっくりレントゲン以外でどんな検査があるのかを紹介していこうと思いますよ
骨を診る
骨粗鬆症があるんじゃないか?
そんな場合は骨量の検査もします
超音波検査・・・(よくやるやつ)骨量の変化が最初に現れる踵の骨に超音波を当てて、超音波が伝達する速度などから骨量を測定する方法である。痛みはなく、測定時間も1分くらい。さらに検査装置を設置している整形外科や婦人科も多いので、わりと多い骨量検査方法。でも・・・他の部位の正確な骨量は測定できないのが難点。
MD(エムディー)法・・・両手のレントゲンを厚さの異なるアルミニウム板と一緒に撮影し、骨とアルミニウムの濃度を比較することで、手の骨の骨量を測定する方法。装置を設置している整形外科は多いが、脊椎など他の部分の正確な骨量は測定できない。CXD法、DIP法とも呼ばれる。
DXA(デキサ)法・・・2種類のX線を骨にあて、その透過率を利用して骨量を測定する方法。腰や足の付け根部分の骨を測定することが多いが、全身の骨を測定可能で、しかも正確な数値がわかる。そうなると当然、そんなすごい検査装置はその辺の治療院にないので調べていく必要がありそうだ・・・
外来で行う検査
MRI検査・・・(筆者は入ったことがない・・・)トンネル状の装置の中で仰向けになり、強力な磁気を使って体内を画像化する検査。レントゲンじゃわからない椎間板、神経、靭帯、炎症や腫瘍を確認することができる。ただし、撮影に時間がかかったり、狭いところが苦手だったり、体内に金属が入っていると使えない場合がある。(でも被曝しない)
CT検査・・・(筆者は入ったことがない・・・)装置が回転しながら撮影したレントゲン画像をコンピューターで処理する検査。カラダを輪切りにしたがそうが完成するので、通常のレントゲンじゃ撮影できない脊柱管や骨の中の状態も見ることができる。(妊娠してたり、ペースメーカーなどがあったりするとダメ)
骨シンチグラフィー・・・(筆者はやったことない)放射線を発する物質を使った薬剤を注入し、臓器から出てくる放射線を撮影する検査。骨にできた腫瘍や感染症による骨の炎症の状態を確認することができる。ちなみに、注入した薬剤の放射線は数日後に排泄されるのでご安心を。
入院で行う検査
ミエログラフィー・・・椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症の手術の前に行われることが多い検査、神経を覆っている硬膜の中にある脊髄液に造影剤を注入して、レントゲンを撮影する。その内容から「脊髄造影」とも呼ばれる。
ディスコグラフィー・・・椎間板に造影剤を注入して、CT検査の装置でレントゲン画像を撮影する検査法。椎間板の変性の度合いや、椎間板ヘルニアの部位を特定するために行われます。別名「椎間板造影」
神経根造影法・・・腰椎から枝分かれしている神経コンに造影剤を注入し、レントゲン画像を撮影して神経痕の状態を調べる検査。これまでの検査で痛みの原因や部位を特定できなかったときに行われる場合が多い。
主な保存的療法
腰痛の治療はほとんど手術になりません
診断に診断を重ねた結果、医学的な治療が必要と判断されるとようやく手術するというのが現実です
手術以外何すんだ??というと・・・
生活指導、理学療法、薬物療法、ブロック療法などの保存療法がほとんどです
以上の方法でも痛みの変化や改善がない場合、もしくはどんどん痛くなってしまった場合は、最終奥義として「外科的療法(手術)」によって痛みの原因を取り除くこととなります
ちなみに、腰痛だけじゃなくトイレで排尿や排便障害を伴う場合は神経の圧迫がひどい状態なのですぐ手術をしないとダメなパターンです
筆者の個人的意見としては「手術をするまでに他にできること(ダイエットや生活習慣の改善)をやり尽くしたかどうか?」を考えてからでも遅くはないと思うのです・・・
運動療法
理学療法の一種で、専門家の指導のもと、カラダを動かすことで身体機能を回復させる療法
腰痛の場合は、カラダの動かし方や筋肉量を増やす体操などを教わったりする
物理療法
温熱療法・・・患部を温めて血行を促進する
筋徒手療法・・・筋肉にマッサージなどの刺激を与えて回復させる療法
電気療法・・・体に電気刺激を与えることで痛みを緩和させる
この他には、患部を固定することで負担を軽減する方法などさまざまな療法がある
生活指導
日常生活で腰痛を引き起こすリスクのある姿勢・動作の改善の指導、肥満や骨粗鬆症の予防・改善するための栄養指導などを行う
薬物療法
血行の改善、筋肉の緊張をゆるめるなど、痛みや痺れを緩和するための薬や、骨粗鬆症を治療する薬など症状に合わせた薬が処方される
個人的な感想としてはあまり効果がないと思う・・・
それでも痛みが引かないならブロック療法
神経痛や関節痛を和らげるために、局所麻酔剤やステロイド材などを、患部やその周辺に注入する療法です
「トリガーポイント注射」・・・押すと痛いとこに注射する方法
「硬膜外ブロック」・・・脊髄神経の周辺に注射することによって末梢神経や交感神経の働きを抑えて痛みをおさえる
「神経根ブロック」・・・枝分かれしている神経根注射することにより、神経の伝達をブロックする方法
「腰部交感神経節ブロック」・・・腰椎近くの交感神経に局所麻酔剤を注射する方法
ブロック療法もダメならやっと手術
注射しても、生活習慣を改善しても、運動療法で筋肉量を増やしたり姿勢改善したり普段の動きに気をつけてもダメだったら・・・
やっと手術を検討です
大体そこまでしてたら何らかの改善があるけどね
それじゃここからは「腰痛の手術ってどんなもんがあるのか?」を紹介していきますよ
椎間板ヘルニアの場合
ラブ法
全身麻酔で背中の皮膚を切開し、靭帯と腰椎の一部分を削って、執刀医が患部を見ながらはみ出した髄核(ヘルニア)を摘出する一般的な手術
鏡視下髄核摘出手術
全身麻酔で背中側の皮膚を切開して、傷口から内視鏡や手術器具を挿入し、内視鏡が映し出す映像を見ながらヘルニアを摘出する手術法
先ほどの「ラブ法」よりも傷口が小さいので、体への負担が小さい
これよりも負担の少ない「全内視鏡下椎間板摘出手術」もあるが、テクニックが半端ないのでできる医者が少ない
脊柱管狭窄症や腰椎滑り症の場合
椎弓切除手術
脊柱管が狭くなりすぎて神経の圧迫がひどい場合に、背中の皮膚を切開し、背骨の背側にある患部の椎弓や靭帯の一部を切除する手術
切除によってその部分の神経にかかっていた圧迫がなくなり、痛みが緩和する
全身麻酔だが、内視鏡を使っていて傷口が小さいのでカラダの負担は小さい
脊椎固定術
全身麻酔で背中側の皮膚を切開し、椎体スクリューなどの器具を埋め込むことで、椎骨のずれを正しい位置に固定することで、神経の圧迫をなくす手術
背骨の圧迫骨折の場合
経皮的椎体形成術
圧迫骨折によって潰れた椎体に骨セメントを注入することで、背骨を安定させる手術
「椎体内に直接骨セメントを注入する方法」と「椎体に小さなバルーンを挿入して少しずつ膨らませ、背骨を膨らませて、その空間に骨セメントを注入する方法」がある
まとめ
腰が痛くなったら2〜3日安静にしよう
痛みが楽になるなら固定を含めて徐々に散歩や体操をしていこう
その後は適度な運動を続けて再発予防しよう
2〜3日たっても痛みが引かないどころかどんどん痛くなってくる、しびれや排泄に問題がある、発熱や腹痛、痛いところが麻痺してくるなどの症状が出てくるなら病院へ・・・
腰痛で整形外科を受診したら検査をしてもらう
さらに検査が必要なら入院なども視野に入ってくる
ほとんどの腰痛は「運動療法」「物理療法」「生活指導」「薬物療法」などの保存療法で解決可能
それでも日常生活に支障が出るならやっと手術を視野に入れよう
今日言いたいことはそれくらい
最後まで読んでくれたあなたが大好きです
書いてる人
広島県の福山で筆者は国家資格である柔道整復師として身体の不調や痛みの原因を根本治癒させるために、今まで数万人の患者さんの治療を行なってきました。そんな中、筋肉やトレーニングだけでなく、栄養や生活習慣の面からも改善しないと根本治癒できないと考え研究を行っています。「運動・休養・栄養」の3つの柱で患者さんの生活の質の向上を考え治療活動中です。海原雄山・北大路魯山人と並ぶ自他ともに認める美食家。
人生は、何事からも学ぶ姿勢が大切・・・
YouTubeや他のSNSは下記のリンクから^^フォロー拡散して頂けると作者が喜びます^^