ダイエットの誤解〜食欲は2種類ある
巷にはさまざまなダイエット方法が溢れています
しかしほとんどの人がそれらを使ってダイエットを成功させることができません
今回はいろんなダイエットがあるなか、なんでそれらのダイエットが成功しないのか?
それを考えていく記事になります
ダイエットを成功させたい人はこれらのカラクリを理解することで簡単にダイエットができるようになるはず!!!
・食欲のメカニズムがざっくりわかる
・快感についてわかる
・ダイエットがうまくいかない理由がわかる
以上のことについて解説していきたいと思いますので最後までお付き合いください
目次
まず初めに・・・
食べる量を減らせば痩せる・・・
そんなことは言われなくたってわかっています
しかし
しかしこれは当たり前のことで、「食べる」ということは生きる上で必須の行為です
人間の意思の力なんてあまりに無力です
医学的・生理学的観点から食欲は我慢できないようにできているのです
「食欲」とはいったいどんなものなのか?
それを知らずにこの戦を勝つことはできません
「食欲」とは「お腹がすいた状態」です
お腹がすいた状態というのは、胃がからの状態ということです
それでは、「胃が空っぽ」だと食欲を感じるのでしょうか?
試しにお腹がすいているときに水をたくさん飲んでみましょう
その時に空腹感がすっかり消えるでしょうか?
空腹感が消えた!!!
おめでとうございます
そういう人はもうこの記事を読む必要がありません
卒業です
しかし、依然としてお腹がすいている人はもう少しお付き合いください
水をたらふく飲んで物理的に体積として胃の中が膨れても、空腹感は満たされないのです(サンジもこんな感じ・・・)
食欲には2種類ある
それでは、人はどうやって空腹を感じているのでしょうか?
食事をして胃が食べ物でたくさんになると、胃や小腸からホルモンが分泌されると同時に血糖値が上昇します
食後に増加するホルモンや糖などの因子が脳に働きかけて「満腹感」を感じ流ということなのです
脳は「お腹がすいた」という空腹感と「何かを食べたい」という食欲も、両方を感じているのです
つまり食欲の司令塔は「脳」であるということなのです
そして小見出しにも書きましたが、脳がコントロールする「食欲」は、2種類あるのです
「恒常性食欲」・・・生きていくために食べるための食欲
体の内部の環境を一定の状態に保つ
「報酬系食欲」・・・快感を覚えるための食欲
食事をして、お腹がいっぱいになって深い満足感を味わう
食べるのが大好きな人が感じるあれです
人は食事をすると気持ちが良くなるのです
報酬系の食欲こそあなたのダイエットを邪魔する元凶
例えば夕食を食べないで翌日を迎えてそのまま何も食べないで空腹が続いていたら、その日のパフォーマンスはガタ落ちでしょう
つまり体がいつもの調子(恒常性)を保てなくなるのです
なので夕食を食べるという食欲は、生きるための食欲であり「恒常性食欲」なのです
一方で、夕食の後に満腹なのに食べてしまったデザートは?
普通に食事をしているにも関わらず、結局は「食べたい」と思ってしまいます
スイーツは別腹・・・
快感フレーズですな^^;(懐かしい・・)
スイーツ別腹現象は、一見すると意思の弱い奴の言い訳に聞こえるかもしれません
しかしこれは意思とは全く関係が無い現象なのです
このデザートは、食べなくても翌日のパフォーマンスに響くことはないでしょう
つまりこれは、体の「恒常性」を保つこととは全く関係ない食欲ですから、「報酬系食欲」です
これはひたすら脳が快感を求めて食べた結果なのです
この快感には抵抗不可能
麻薬を使った状態と同じ快感です
この「報酬系食欲」こそが、人を太らせる元凶なのです
「快感の力」は恐ろしい
難しいことはさておいて、ざっくりいうと・・・
脳の側坐核でのドーパミンの放出を受けると、人は快感を得る
そしてこの報酬系回路のことを「快感回路」とも言います
食事をすると、この報酬系回路が活性化して、快感を得ることができます
なので、「満腹」の状態でも、快感を求めて食べてしまうのです
そのほかに、ストレスが多い人に食べすぎる傾向があるのも、このためです
苦しい、辛いという感情を抱いた時に、一番手軽に気持ちよくなれて自分を慰めれるのが「食べる」ことによって感じる快感だからです
食欲は意思の力でコントロールできない
それでは、私たちが痩せるためにはこの「報酬系回路」をコントロールできれば簡単に痩せられるのではないか?
と言いたいところですが、皆さんもご存知でしょう
そう簡単にいきそうにありません・・・
報酬系回路は、食欲だけでなく、快感を伴うあらゆる行動に関与していると言っても過言ではないからです
そしてこの「快感」というものは想像以上に動物を支配する力を持っているのです
「快感」とは、生き物にとってまさに根源的な欲求であり「生きるための力」なのです
それはネズミから人にいたるまで、知性とは無関係に生き物を支配します
ネズミの脳の報酬系回路に電極を埋め込み、それをネズミが前足で押すことのできるレバーにつなぎます
つまり、ネズミは前足でこのレバーを押すことで、自らの力で報酬系回路を活性化して快感を得られるようになります
ある実験
するとネズミは・・・食事も水も取らずに我を忘れ餓死寸前までレバーを押し続けたと言います
これはネズミに限らず同様の現象は人間においても確認されています
食事制限がうまくいかないわけ
ここまでの流れだと、「報酬系回路は恐ろしいものである」と感じるかもしれません
しかし報酬系回路は恋をした時にも活性化されます
恋とは切なく、辛い・・・
それと同時に、この上ない幸福感や快感を引き起こします
恋とは、いつでもどこでも何をしていてもその人のことで頭がいっぱい・・・
つまりは、それほど夢中になっているという状態です
これと同じメカニズムが報酬系の食欲では働いているというわけなのです
意思の力で恋を止めることができるでしょうか?
ここまで読んできた皆さんはもうお分かりでしょう
太り過ぎを引き起こす食欲のもとは「報酬系回路」です
つまり恋と同じ
絶対に抑えることはできないのです
やせ薬がないのはここに理由があります
じつは、脳の報酬系には働きかけて食欲を制御する薬は、欧米で一時使用されていたことがあるそうです
しかしこれらの薬には、「自殺を増やす」副作用があったからです
食欲をコントロールする薬は、快感を抑えます
つまり食事をしたりすることだけでなく、恋をしたり、何かを楽しいと思ったりする気持ちが抑えられてしまうと、人は生きている喜びがなくなってしまうのです
食欲が抑えられてダイエットに成功しても、生きるのが嫌になったら意味がありません
まとめ
そんなわけで今回は「恒常性食欲」と「報酬性食欲」という二つの食欲のメカニズムがよくわかったと思います
そして食事制限するダイエットがうまくいかない理由もよくわかったと思います
これらを踏まえたうえで、さまざまなダイエットがなぜ失敗するのかを次回から検証していきたいと思います
今日言いたいことはそれくらい
最後まで読んでくれたあなたが大好きです
書いてる人
広島県の福山筆者は国家資格である柔道整復師として身体の不調や痛みの原因を根本治癒させるために今まで数千人の患者さんの治療を行なってきました。そんな中、筋肉やトレーニングだけでなく、栄養や生活習慣の面からも改善しないと根本治癒できないと考え研究を行っています。「運動・休養・栄養」の3つの柱で患者さんの生活の質の向上を考え治療活動中です。海原雄山・北大路魯山人と並ぶ自他ともに認める美食家。今回のシリーズは長くなりそう・・・^^
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