よかれと思って運動を始めたが少し待て!逆効果になることも・・・
ダイエットや日頃の運動不足を解消しようとして急に運動を始める人も多くなってくる季節になってきました
このような状態から感じるようになった不調はこれらが原因と勘違いする人がいます
「勘違い?」
運動不足や太ってから症状が現れた腰痛や肩こりなどの不調の大部分は、運動不足のせいではなく、「前傾姿勢で長時間座っている」「余計なものを食べすぎているなどの」「悪習慣」に原因がある場合がほとんどです
それにもかかわらず、そうした不調を運動によって解消しようとするとどうなるでしょう?
すでに、コリ・張り・動かしにくさ・痛みなどが発生しているのですから、関節や筋肉は固まったり、緊張または硬直したりと疲れ切った状態です
そこで何も考えずに運動を始めれば、カッチカチのボロボロの状態の関節や筋肉を、さらに悪い状態へともっていってしまうかも知れないのです
「健康のために始めた運動」がむしろ逆効果になってしまう・・・
そんな皮肉な状態にならないように、運動について注意すべきことをいくつか説明していきます
・姿勢不良から体調が悪くなっている人が筋トレをしてはいけない理由がわかる
・筋トレで体の痛みが解消しない理由がわかる
・運動不足の人の適切な不調解消方法がわかる
以上のことについて解説していきたいと思いますので最後までお付き合いください
目次
筋トレで腰痛や肩こりは解消しない

近年では、筋トレブームに乗って様々なところにジムが建設されています
そして、ねこもしゃくしも「筋トレ筋トレ」と言っています
私自身も筋トレ推奨派です
確かに筋トレをすることによっての副産物として健康な体を手に入れることができるというのも一理あります
しかし、そもそも筋トレで体の不調を克服するという考えが間違っているかも知れません
「筋肉があればなんでもできる」
「筋肉がないから疲れも痛みも現れやすい」
などという根拠が正しければ、一般的に筋肉量が少なく、筋肉がつきにくいとされる高齢者や女性は、誰もが疲れていて、痛みを抱えていることになります
ましてや赤ちゃんや子供なんて筋肉量から考えたらほとんど筋肉はありません
しかし、当然ながらそんなことは全くありません
それどころか、実際スポーツをしている人やメチャクチャ筋トレをしている人たちは、プロアマを問わず、かなりのマッチョで鋼の筋肉をまといながら、ひどい腰痛・首などの痛みや疲労感とお付き合いしています
ボクシングの選手などは、競技のスタイルからひどい肩こりや腰痛に悩まされています
私の知っている空手の選手も、見事に開脚を190°くらいできるのですがひどい腰痛を抱えています
つまり、間違った根拠、あるいはなんの根拠もなく筋トレを始めようというなら「落とし穴」にハマらないように注意が必要です
運動不足などで太っていて、慢性的な腰痛・首の痛みなどを抱えている人が筋トレを行うと、つらい症状が悪化する確率の方が高いということをお忘れなく
腹筋・背筋・腕立てふせも考えもの・・・

結論から先に言います
普段の運動不足からくる不調を解消・改善しようと思うなら、筋トレをするよりも先に、固まった関節の動く範囲を回復させ、キープすることに重点を置く方が重要です
そもそも関節の動く範囲が狭ければ、筋肉も狭い範囲の中でしか動けません
たとえ筋トレをしてもその効果を十分に得られるでしょうか?
筋トレをしたいのならまず関節の可動域を広げてから行うべきで、それでこそ効果的なトレーニングも可能になると言うことです
筋トレをする前の注意点に触れたのであとはざっくりと解説していきます
腰痛の人が腹筋や背筋を鍛えたとしたら・・・
日々の運動不足やデスクワークなどでいつも前屈み姿勢でいると、背中から腰にかけての筋肉に、疲れや痛みが現れます
これは、いわゆる筋肉からくるたぐいの腰痛で、筋肉の疲労蓄積によって起こるものです
整形外科に行くとつけられる傷病名は「筋・筋膜性腰痛」です
ここから様々な種類の腰痛に枝分かれしていくのです
この段階で、腹筋や背筋の筋トレを行えば、累積疲労を自ら増やし、どんどん腰が痛くなっていきます
背筋の筋トレ・・・酷使されてる筋肉が余計に負荷がかかり負傷する
腹筋運動・・・力を込めて普段が前屈みなのにここからわざわざ前屈み姿勢になるので、腰椎の骨と骨の間のクッション機能を果たしている椎間板の圧が高まり、腰のトラブルを引き起こさせます
腕立て伏せ・・・猫背や巻肩の状態になっている人が頑張って続けてしまうと、力コブの筋肉が通る肩の部分に痛みが出やすくなります(上腕二頭筋長頭腱炎)
筋肉はいろんな働きをしていますが、本来の役割は「関節を適切に動かすことです」
適切に動く状態ならば、筋肉ポンプによる作用で血流もアップします
安易に縄跳びやジョギングは危険かも

そのほかに、「飛んだり跳ねたりする運動」については、腰痛・膝痛など関節痛のある人はしない方が良いです
手軽なところで言うと、縄跳び・ジョギング・マラソンなどが当てはまるわけですが、これらを行うと体重と地面からの反発による強い衝撃を何度も受けるため、「痛みがある」「体重がかなりある」場合はやめておいた方がいいと思います
同じように、バレーボールやバスケットボールなどの上下運動が激しい運動は、腰の関節や椎間板にかかるプレッシャーをさらに高めてしまいます
柔軟体操のたぐいも注意が必要です
特に、座った状態で開脚しながら、上半身をガッツリ床につけるような体操は、思い切り前屈みになる動作をします
ただでさえ日常生活で前屈みなのに、さらに同じ方向への負荷を腰の関節に一気にかけることになります
私が見た患者さんでも、開脚ストレッチが大ブームになった時に良くなっていた腰痛が、とりあえず始めた開脚ストレッチで再発して悪化してしまったと言うことが多々ありました
ゴルフや野球、テニスなど「体の片側だけを同じ方向に何度もねじる運動」も、あまり良くありません
偏った動きをしているうちに、腰椎と骨盤にねじれ関係が生まれやすいからです
どうしてもやらざるを得ないと言う場合には、プレー前後に入浴して腰や脚をよく温めたり、ボールを打たないときは姿勢をただしたり、反対側の動きも同じくらい取り入れるようにとアドバイスをしていますが、なかなか実践することは難しいよです
不調解消にはやはり「歩くこと」

普段運動する習慣のない人は「歩くこと」をおすすめします
本格的なウォーキングをしろと言っているわけではありません
家にいる時間が長い人ほど、普通に外を歩けば良いのです
しかし、せっかく歩くのなら、不調の改善・解消に役立つ歩き方をした方が得するではありませんか
歩くときのポイントは「体重の約7割を後ろにかけるような感覚で、いい姿勢をできるだけ保ちながら歩くこと」です
ただ単に歩くと言うのは、前に進む動きであるため、どうしても前方に重心をかけがちで、前傾姿勢に近づきやすいと言う面があります
おまけに、早歩きになればその傾向は一層強まります
そうなると、せっかく歩いているのに効果が半減してしまいます
なので、できるだけいい姿勢を心がけつつ歩いて欲しいと思います
・あごを引く
・肩を開いて胸を張る
・腰をややそらす
・後ろ足で地面を蹴る時に膝を伸ばす

固まっていた関節をほぐし、可動域を広げることもできるので、痛みや疲れの解消を期待できます
まとめ
筋トレの落とし穴にハマってはいけない
筋トレの全てが健康につながるものではない
運動不足の人はいきなり筋トレをしてはいけない
運動不足の人はジョギングや縄跳びをすると関節を痛める
筋トレをする前に姿勢を整え、姿勢を崩す原因の筋肉の張りを取ってから
運動不足の人はウォーキングから始めよう
歩くときは姿勢と力を入れるポイントに注意して効果的に歩きましょう
今日言いたいことはそれくらい
最後まで読んでくれたあなたが大好きです


筆者のプロフィール

筆者は国家資格である柔道整復師として身体の不調や痛みの原因を根本治癒させるために今まで数千人の患者さんの治療を行なってきました。そんな中、筋肉やトレーニングだけでなく、栄養や生活習慣の面からも改善しないと根本治癒できないと考え研究を行っています。「運動・休養・栄養」の3つの柱で患者さんの生活の質の向上を考え治療活動中です。海原雄山・北大路魯山人と並ぶ自他ともに認める美食家。田村正和に続き三浦健太郎も死んでしまった・・・ベルセルクも完結できなかったか・・・ハンターハンターも完結しない危険性がある・・・
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