よく患者さんに聞かれる筋トレの疑問に答える②
今年の梅雨ももう終わってしまいそうですな
空はまるで夏のように澄み切っています
そんないい天気が続いている昨今ですが、私は朝からずっと座ってパソコン作業をしております
気がつくともう夕方・・・
そんな私のように1日中座って運動なんてしていないよ!!って人も多いはずです
そんな時は、ジムに出かけたり外に出て歩いたりして動きたいところですが・・・
なかなか、そんな時間もないってこともあるでしょう
そんな人にお送りする今回の記事の後半は、「器具がいらない、いつでもどこでも誰とでもできる筋トレ」を紹介しているのでそれだけでも見ていく価値はあります(自分でいう)
興味が少しでも湧いてきた人は、前半の筋肉や筋トレの基礎知識や豆知識を吸収していっていただけるとQOL(クオリティオブライフ)も上がると思いますのでぜひぜひ見ていただけると私飛んで喜びます^^
それじゃ今回も・・・

目次
- 脳を鍛えるには筋トレが一番
- ストレス解消には筋トレが最高
- 運動が苦手なら筋トレ
- 日本人は筋肉がつきにくいのか?
- 筋トレで重要なのは重量?回数?フォーム?
- 見た目をよくしたきゃここを鍛えろ
- 体の引き締めはジムに行かないとダメ?
- ゆっくり下すとトレーニング効果がやばい
- 簡単筋トレ解説
- まとめ
脳を鍛えるには筋トレが一番
「脳を鍛えるには運動しかない」って本をご存知でしょうか?
脳トレと称して変なパズルをしたり、ゲームをしたり・・・
そんなことしててもあまり意味はありません(全く意味ないはいわないですが、ハサミで蕎麦食うみたいに効率悪い)
話を戻して・・・
筋トレの効果は肥満の解消だけじゃないですよ
基礎代謝が上がることで、メタボリックシンドロームや脳卒中の予防にもなります
さらに、やり方次第で「欠陥性認知症に加えアルツハイマー方認知症の予防にも効果的な脳トレになる」のです
認知機能は「記憶・理解・思考・判断」などですから、自分の頭で考えながら筋トレすることが大事というわけです
一番重要なのが・・・「フォーム」です
フォーム??
フォームってのはなんなのかというと
手の置き方、肘の位置、脚の向き、姿勢など体を動かす角度や幅などです
それらを考えながら正確に動かすのです
そうすることで初めて脳の認知機能が刺激されるということです
ついでに言うと呼吸、スピード、回数、セット数などを考えながら行うことも大事です
自分の体の感覚を研ぎ澄まして体を動かすという意味では、自分で考えながらトレーニングするということはとてもいいことです
パーソナルトレーニングを受けた場合と比較すると、筋肉にあらわれる効果はほぼ同じですが、認知機能に関しての効果は自分で考えながらやる方が遥かに上です(思考停止で体動かすのが楽だけどね)
思考停止でいわれたメニューやるだけが楽なんですが、自分で日々試行錯誤しながらやるっていうのが筋トレ➕脳トレって感じですかね
ストレス解消には筋トレが最高

運動はストレス解消に役に立つといわれています
特に筆者は運動しないとおそらく何人か人を殺してしまっていると思います(マジで)
だから「筋トレ」や「空手の競技」というのはなくてはならないものなのです
そんなストレス解消に絶大な効果をもたらす筋トレですが、具体的にはどんな作用があるのでしょうか?
ざっくりいうと以下の通りです
- 筋トレ・・・ストレスホルモンであるアドレナリンを消費することにより、イライラを解消する
- ストレッチ・・・筋肉の緊張を和らげ、ストレス時に高まる交感神経が鎮まり副交感神経が優位になる
- 有酸素運動・・・有酸素運動により「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが増えて心が安定する
- ヨガ・・・ストレッチと筋トレ両方の要素があり、その分リラックス効果が高い
そんな中でも筆者は筋トレ推しです(推しは推せる時に推せ!)
筋トレはアドレナリンを消費してストレスを解消する効果があります
アドレナリンは、動物が外敵に出会った時に出るもので、筋肉にたくさんの血液を送って大きな力を発揮しやすくします(全集中の呼吸)

出典「鬼滅の刃」吾峠呼世晴
動物はそこで戦うか逃げるかを選択しますが、現代社会では怒りやイライラを感じた相手と肉弾戦でばちばち戦うわけにはいかず、走って逃げたからといって解決するわけではありません
どちらも選択しない結果、アドレナリンは体内に残りイライラが続くことになります
それを解消するために暴飲暴食や爆買いしたりする人も少なくありませんが、実はストレス状態にある時こそ筋トレが超有効なのです
短時間で大きな力を使うのでアドレナリンが消費されやすいのです
思春期に鬼のように筋トレしまくっていた筆者が筋トレをしていなかったら今頃ロブルッチのように大量殺戮兵器として歴史に名を刻んでいたであろう・・・

そういった意味では思春期にはやっぱり運動させるというのは理にかなっているんじゃないでしょうかね
運動が苦手なら筋トレ

出典「ドラゴンボール」鳥山明
運動が苦手なら筋トレだと?
おいおい!運動が得意なら筋トレでしょ?っていいたいと思いますが、まぁ落ち着け

筋トレは、特定の筋肉だけに負荷をかけて鍛えるわけですから、あえて非合理な体の使い方をします
だが、運動が得意な人は、無意識のうちに全身の筋肉を連動させて合理的な動きをしようとします
この場合、負荷が全身に分散してしまうので、筋肉がつきにくいのです
一方の運動音痴の人や、運動経験が少ない人は、タイミングよく複数の筋肉を合理的に使うことが苦手です
逆にいうと、一つの筋肉を動かすことは得意です
特に筋トレ経験が少ない人は正しいフォームを忠実に覚えようとするので、効果が出やすい傾向にあります
運動が得意な人が筋トレで高い効果を上げるためには、鍛えるべき筋肉だけを動かすことです
極端にいうと、不器用な動作を意識して、負荷や回数を重視しないことが重要であるといえます
例えば、腹筋運動で回数をたくさんしようとしたら、手を振って反動をつけたりお尻を浮かしたりと、運動が得意な人ほど全身を使って負荷を分散してしまいがちです
鍛えるべき筋肉だけを使うフォームが保てなくなったらそこで終了です
筋トレにおいて崩れたフォームで回数をこなすことに意味などありませんから勘違いしないようにしましょう
日本人は筋肉がつきにくいのか?

オリンピックや海外ドラマなんかを見ていると、欧米人は日本人よりも筋肉が多い印象があります
この原因は遺伝的な要素が関係していると考えられています
農耕民族の日本人は、長時間にわたる農作業に順応し、速筋よりも遅筋が発達してきたといわれています
それに対し、石器で攻撃して獲物を獲る狩猟民族を先祖にもつコーカソイド(白色人種)は、遅筋よりも速筋が発達しています
特に、北極圏に近い地域の人は、寒さに耐えるためにより多くの筋肉と脂肪を必要としました
反対に、温暖な地域に住むアジア人は、身体に熱を溜め込まないように筋肉や脂肪がつきにくいと考えられています
だだぁ!!

人の体格や体型を決める全要素のうち、遺伝的な要素はその3分の1程度です
欧米でも筋トレが一般的になったのは1980年以降で、それ以前のスポーツ選手や俳優の体格は日本人と大差ありません
正しくトレーニングをして適切な食事を摂れば、欧米人に負けない体は作れますので、日本人だからといってサボるのは違うと思うのです
最近じゃスポーツ界でも大きな日本人選手も結構いるしね
体格の小さい日本人は技術で勝てばいいのですよ^^
筋トレで重要なのは重量?回数?フォーム?

筋トレってどんなイメージでしょうか?
きつい?
辛い?
しんどい?
いろいろあると思いますが・・・
確かに、筋トレは日常生活で受ける負荷よりも強い負荷をかけないと、筋肉が育たないのは事実としてあります
ただぁ!!

筋肉を安全で効率よく増やすために、頑張りすぎるというのはマイナスです(時には限界を越えないといけない時もあるけれどね)
腕立て1000回!
腹筋1000回!
などのようなハードラックとダンスっちまうようなことしてしまうこともあります

そんな筋トレが効果があると思っていた時期が私にもありました・・・

出典「バキ」板垣恵介
でもそんな筋トレは、負荷が弱すぎるが故にできるものでしかありません(筋肥大や筋力アップという観点ではね)
サブタイトルにもありますが、筋トレの効果を上げる最大のポイントは、正しいフォームです
鍛えたい筋肉にだけ的確に負荷をかける体の動かし方をすれば、自然に筋肉はそれに応えて育ちます
フォームの次に重要なのが負荷と回数です
1セット6〜12回反復できる負荷で、あと2回くらいできる余力を残して止めるのがベストです
これを3セットくらい繰り返すと鍛えたい筋肉の筋繊維がまんべんなく使われます
セットの間に1分間くらいの休息を挟みながら、一種目あたり数分で十分な効果が得られるのですよ
毎日筋トレしている人いませんか?

出典「バビル2世」横山光輝
(ギクリ)っていっちゃった人も思った人もよく聞きましょう
筋肉は休息させることによって超回復して大きくなるので毎日行うと逆効果になり、ケガの原因にもなります
特に関節は損傷するとなかなか治らないので、関節に余計な負担をかけないことが大切です
ここでも関節に負担をかけないために正しいフォームを最優先してトレーニングすることをお勧めします
見た目をよくしたきゃここを鍛えろ

突然ですが、あなたは筋肉の塊です
何いってんだお前ぇえぇ!!!

そういいたいところをグッと抑えて聞いてほしい
心臓や内臓の大部分も筋肉です(心筋や平滑筋といいます)
骨についている関節を動かしたり姿勢を維持したりする筋肉は骨格筋と呼ばれ、体重の30〜40%程度を占めています
筋トレの対象となるのは、この骨格筋です
骨格筋は、骨に近い深層にあるインナーマッスルと、その外側にあるアウターマッスルに分けられます

インナーマッスルは姿勢維持などで日常的に使われてるため、実は運動不足や加齢などの影響を受けにくく衰えにくいという特徴があります(つきにくいけど衰えにくい)
運動不足や加齢によって衰えやすいのはアウターマッスルです
逆に鍛えることで基礎代謝が上がって体脂肪が減り、ボディラインが整うため「引き締めるべき筋肉」といってもいいでしょう
なので、「中年太りを防いでスタイルを良くするためには、なにはともあれアウターマッスルを優先的に鍛えたらいい」ってことーーーー(ヘライザー風)
アウターマッスルの中でも特にボリューミーな筋肉が筋トレすべき部位といえます
- 下半身は大腿四頭筋、ハムストリングス、大殿筋、下腿三頭筋
- 体幹部は腹直筋、腹斜筋、脊柱起立筋
- 上半身では大胸筋、広背筋、三角筋
これらの筋肉が、優先的に鍛えたいアウターマッスルです(上記に図がある)
特に全身の6〜7割を占める下半身は衰えやすく、逆にここを鍛えることで効率よく基礎代謝が上がり疲れにくくなりますので意識しましょう
体の引き締めはジムに行かないとダメ?

結論からいうと、自重で十分です
ボディビルダーのような体を目指したりしたいなら話は別だが、引き締まった体づくりや健康のためなら自分の重さで家でできます
むしろ、重いダンベルやバーベルを担ぐような過度な負荷をかけて筋トレすると、必要以上の筋肉がつきスタイルが悪くなったり関節を痛めたりします
一般的な人間の筋肉量は生まれてから徐々に増えて20歳前後にピークを迎えます

(筆者はキンググリムゾンのように絶頂のままでいられるがね)
出典「ジョジョの奇妙な冒険」荒木飛呂彦
その筋肉量は、重力に逆らいゆとりを持って自分の体重を支えて、楽に移動するために必要なものです
しかし、ピークを過ぎると、年齢とともに筋肉量は減少し、運動不足が減少にさらに筋肉の退化を加速させます
筋肉量が急激に落ち始める40代、50代はまさに運命の分かれ道です
ここで何もしなけりゃ、スタイルが崩れるだけじゃなく生活習慣病になり、将来は歩けなくなり要介護まっしぐらですよ^^
逆をいうと、今から、これから意識して鍛えときゃ一生自前の体でやりくりできます
もしも、2〜3フロアの階段が上りつらく、億劫に感じてしまうようなら、一番大事な下半身の筋肉量が減少している証拠です
あとで紹介する自分の体重を利用したスクワットを週2回から始めましょう
過去に紹介した階段登りも有効です^^
階段登りとスクワットは刺激される筋肉が大体同じです
早けりゃ2週間で、階段登りなどの日常生活の動作がビビるほど楽に感じれるようになりますのでさぁ!今すぐ始めよう!
でも・・・
だって・・・
時間がないから・・・
まだそんなこといってんのか??
うだうだいっているやつといっしょにいると筋肉が退化しちまうぜ・・・

筋肉が退化しちまうぜ・・・
出典「グラップラー刃牙」板垣恵介
ゆっくり下すとトレーニング効果がやばい

筋肉を効率的に増やしたいなら「上げる動作より下ろす動作に意識しよう」
身体や重りを持ち上げる時は、筋肉が縮みながら負荷を上回る力を発揮している状態です
これを運動生理学では「コンセントリック・コントラクション」といいます
一方、下す時は筋肉が伸ばされながら負荷を下回る力を発揮している状態で「エキセントリック・コントラクション」
この両方を比べると、後者の方(下す動作)が最大で1.5〜2倍もの力を出せるうえ、筋肥大はもちろん、脂肪や糖代謝改善、バランス能力の強化など多くのメリットがあるということです
例えば、階段や登山では下りの方が楽だと感じるでしょ?
上る動作は「コンセントリック」で下る動作は「エキセントリック」です
じゃあ、つらく苦しい上りよりも、メリットの多い下りを集中的に行う方が得策です
筋トレは上げる動作と下げる動作の繰り返しですが、コツは上げる動作で力を抜かずに筋肉でブレーキをかけながらゆっくり行うことです
「上げる時はスピーディーに」「下げる時はゆっくりと」です
簡単筋トレ解説
家でできる簡単な筋トレを紹介します
特殊な器具は一切必要としないので、いつでもどこでも誰とでもできます
いっさい言い訳できない状態なのでもはややるしかない状態といっても過言では無いですよ
そんなわけでいってみましょうかね
下半身のトレーニングといったらスクワット

スラっとした背中に「脊柱起立筋の筋トレ」

腹を引き締めろ「腹筋&腹斜筋の筋トレ」

上半身の筋トレの代表「大胸筋の筋トレ」

たくましい肩のシルエットを作る「三角筋の筋トレ」

まとめ
筋肉を鍛えると脳も鍛えられる
自分で試行錯誤しながらやる筋トレというのは、思考停止でやるパーソナルトレーニングよりも脳の認知機能に与える効果がでかい
イライラを解消するにはイライラの原因であるアドレナリンを短時間で消費する筋トレが最適である
運動が得意な人は全身の筋肉を連動させて合理的な動きをするので負荷が分散して筋肉がつきにくいが、運動が苦手な人は全身の筋肉を連動させて合理的に動かせないから部分的に筋肉を動かして行う筋トレには向いている
運動が得意な人が筋トレ効果を上げるには、負荷や回数を重視せず、フォームが崩れたらそこで終了することが大事
日本人だからって体格で外人に負けてるわけじゃなく、正しい食事と運動習慣で巻き返せるチャンスはあるし、たとえ体格で負けてても技術を磨けがいいだけのこと
腕立てや腹筋を毎日100回やっててもフォームのくずれ、筋肉を休ませないなどがあると怪我したり効率的に金肥大や筋力アップはできない
重要なのは量よりも質で、正しいフォーム、6〜12回できる負荷であと2回できる余裕の回数でやめることが重要
筋肉はインナーマッスルとアウターマッスルに分けられる
インナーマッスルは日常的に使われてるので衰えにくく、アウターマッスルは運動不足や加齢で衰えやすい
見た目をよくしたかったらアウターマッスルを積極的に鍛えよう
重すぎなバーベルやダンベルでスタイルが悪くなったり関節を痛めたりするの可能性がある
健康で健やかな生活を手に入れるためのトレーニングは自重で十分できる
That’s all I want to say today
I love you for reading till the end
それじゃ・・・

書いてる人

著者近影
広島県の福山で筆者は国家資格である柔道整復師として身体の不調や痛みの原因を根本治癒させるために、今まで数万人の患者さんの治療を行なってきました。そんな中、筋肉やトレーニングだけでなく、栄養や生活習慣の面からも改善しないと根本治癒できないと考え研究を行っています。「運動・休養・栄養」の3つの柱で患者さんの生活の質の向上を考え治療活動中です。海原雄山・北大路魯山人と並ぶ自他ともに認める美食家。
イライラするほど他人に期待して生きなくていい。トップになれない器の持ち主ほど簡単に怒る・・・
YouTubeや他のSNSは下記のリンクから^^フォロー拡散して頂けると作者が喜びます^^